精神的に良好な状態にあることを意味する概念で、「幸福」あるいは「幸福度」と訳されることが多い。ウェルビーイングは、そもそもは世界保健機関(WHO)憲章においては「身体的、精神的、社会的に良好な状態」を意味し、よい健康状態の概念として用いられた。その後、ポジティブ心理学では身体の健康ではなく、心理学的に良好な状態を示す概念として使われるようになった。身体を含めたウェルビーイングの概念と区別するため、主観的ウェルビーイング(Subjective well-being)と呼ばれることもある。近年、欧米でポジティブ心理学研究が盛んになったことや、ブータンのように国民の幸福度を政策指標として取り入れる国が現れたこともあり、その概念が注目されるようになった。日本においても、行政や教育の政策目標として、ウェルビーイングを使う試みが行われるようになった。