自律神経不全により、起立時に立ちくらみ、失神、頭痛、疲労などが出現する疾患。思春期に発症しやすく、特に午前中に症状が強まることが多い。そのため、結果的に不登校などにつながる可能性が指摘されている。また、不登校や引きこもりの生活を長期間送ると、運動不足や生活リズムの乱れから重症化するリスクが高くなるとも言われている。起立性調節障害は、日本小児心身医学会によって診断基準が作成されている。それによれば、該当する症状を満たし、かつ貧血等の除外診断を行った上で、起立試験を行うことが推奨されている。治療としては、運動、食事、生活リズムの改善といった生活指導や薬物治療がある。日本では起立性調節障害と呼ばれるが、アメリカでは起立不耐症(Orthostatic intolerance)と呼ばれる。