放射線治療は、がんが局所的で手術切除が困難なときに選択される。日本では約15万人とがん患者の2割程度にとどまっている。アメリカでは毎年がん患者の6割に当たる約60万人が放射線治療を受けている。そこでは放射線治療を支えるのにコーディネーターのほか、照射の計算や機器の線量管理などを行う「医学物理士」、照射する放射線量を測定する「線量測定士」などチーム医療体制が充実している。日本で放射線治療が普及しない背景として、画像を見る放射線診断医はいるが適切な治療を行える放射線治療医が全国に約500人しかいない点があげられる。