年間1万2000人が膀胱がんになり、60~70歳代に多く、男性は女性の3倍である。血尿から発見されることが多い。膀胱鏡検査でポリープ状のものは悪性度が低いが扁平な形のものは悪性度が高い。悪性度の低いものは電気メスで経尿道的切除が可能だが、悪性で全摘出が必要なものは小腸による新膀胱を作る膀胱再建術が必要。尿道口にがんの浸潤があるとストーマによる人工膀胱となる。多種抗がん剤療法のMVAC療法や放射線療法による保存的治療も試みられる。喫煙者や化学物質に曝露する機会の多い者のリスクが高い。乳頭腫のことが多いが、最初から浸潤性の移行上皮がんも3分の1ほどある。人工膀胱を作る手術法によって大幅にQOL(quality of life ; 生活の質)が改善した。