がんは循環器疾患と同様に生活習慣病の代表的なもので、不適切な食事、過度の喫煙、運動不足、ストレスの過剰といった生活習慣の乱れがかなりの年月にわたって蓄積した結果起きるものが多い。これらの習慣をよい方向に変えることが、がん予防にも効果的である。たばこは3分の1のがんに関係するので禁煙は重要である。食事中の動物性脂肪を少なくすること、野菜や根菜類などの食物繊維を多くとることは、大腸がんや多くのがん予防に役立つ。また、適度の運動はがん免疫に効果のあるNK活性を高め、脂肪、糖代謝を正常に保つ。適正な食事と運動は、肥満、特に糖尿病や高脂血症、高血圧になりやすい内臓脂肪型肥満の予防にも役立つ。