骨の悪性腫瘍は、軟部組織の悪性腫瘍と同じように組織診断が多様である。代表的なものは骨肉腫であるが、軟骨肉腫あるいは軟骨骨肉腫とは細胞の分化の違いと考えられるようになった。まれな骨肉腫としてユーイング肉腫や悪性線維性組織球腫がある。神経芽細胞腫の骨転移と鑑別を要する場合がある。骨肉腫の診断は部位とレントゲン像、病理など総合的に行う。骨肉腫は骨の成長が一番速い時期に発生しやすく、大腿骨、脛骨、腓骨、上腕骨などの長管骨の骨端軟骨に接した部分にできやすい。膝に近い部分の骨に7~8割が発生する。発生も思春期が多い。