患者を診療している場所から離れたところで、病理医が通信回線を使い、標本の画像を見て診断を行うこと。病理医が不足している場合や、術中迅速組織診断などで役立つ。また複数の病理医が標本画像を見ることで、病理医のスキルアップ、病理診断の標準化にもメリットがある。1990年代初めから行われるようになり、当初はアナログ回線で送信に時間がかかっていたが、現在は光回線で大容量の情報や動画も送信可能となっている。バーチャルスライドシステムという、光学顕微鏡を用いず、パソコン画像のみによる病理診断も可能だが、光学顕微鏡式に比べて質が落ち、画像を取り込む時間の関係もあって、迅速診断には用いられず、コンサルテーションや教育用にとどまっている。