栄養サポートとは、患者一人ひとりの病状や治療に応じて、適切に栄養管理を行うこと。そうした医療行為を、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師などの多くのスタッフで実践する集団を栄養サポートチーム(NST)と称する。欧米では1960年代後半、中心静脈栄養法の普及に伴って、NST活動も盛んに行われた。NSTそのものが、医療の質の向上や、医療費削減に寄与することが認識されている。しかし日本での普及は遅れ、90年代後半に初めて設置された。2006年の診療報酬改定時に栄養管理実施加算が新設され、NSTの普及のきっかけとなった。さらに10年の診療報酬改定では、栄養サポートチーム加算が新しく設けられることになり、ますます重要性が高まった。