あくびは、眠気や疲労のあるときに、口を開けてゆっくりと深く吸気を行い、それに続いて呼気を行う、不随意的な呼吸運動である。あくびには、眠気を抑えて、目覚めをうながす働きがあるとされる。あくびとともに、口が開き、目蓋(まぶた)が閉じ、手足を伸ばし、涙が流れ、勃起することがしばしばある。しゃっくりは、横隔膜(おうかくまく)や、肋間筋(ろっかんきん)などの痙攣(けいれん)により、急速に吸気を行い、一瞬遅れて声門が閉鎖される呼吸運動で、特徴的な音を生じる。脳幹の呼吸中枢などが刺激されて、生じると考えられている。刺激物を飲み込んだり、アルコール飲料の過剰摂取などをきっかけに、日常的にしばしば生じるが、たいていは速やかに収まる。いつまでたっても収まらない難治性のものでは、内臓や髄膜の疾患が原因となって起こる、病的なしゃっくりであることがある。