骨同士をつなぐ連結部で、複雑な構造をもち可動性のあるもの。骨同士が動くため、必ず備えている構造がいくつかある。(1)骨と骨を隔てるすき間である関節腔(かんせつくう)、(2)潤滑液を閉じこめておくための強靱な袋で、骨同士をつないでいる関節包(かんせつほう)、(3)潤滑液を作り出す装置で、関節包の内面に張り付いている滑膜(かつまく)、(4)骨の接触面を覆う軟骨で、摩擦が少なくすり減りにくい関節軟骨。このほか、骨同士をつないで関節を補強する靱帯(じんたい)もほとんどの関節に見られる。関節は形によって動き方が異なり、球状の関節は自由な方向に動く多軸性、楕円(だえん)状や鞍(くら)状の関節は二方向に動く二軸性、車軸状や蝶番(ちょうつがい)状の関節は一方向に動く一軸性である。関節の動きは靱帯によっても制限されており、関節ごとにその可動性は異なっている。