細胞周囲の間質の液と、血液の液体成分である血漿を合わせて、細胞外液と呼ぶ。身体がどのような環境にさらされても、細胞外液の性状はほぼ一定に保たれて、細胞を囲む環境を維持している。このように生体の内部環境が一定に保たれることを生体恒常性(ホメオスタシス ; homeostasis)という。細胞外液の量、浸透圧、さまざまのイオン濃度、pH(ペーハー)は、主に腎臓により調節されている。これらのうち、外液量や浸透圧、一部のイオンの濃度のように、さまざまなホルモンを介して調節されるものもあるが、腎臓自身にも自律的な調節作用が備わっている。たとえばカリウムイオンの排出は集合管の主細胞により調節される。高カリウム食をとると主細胞の基底側の膜が増加することが知られている。また尿のpHの調節は集合管の間在細胞によりなされることが知られている。