中枢神経系の支持細胞は何種類かあるが、まとめてグリア細胞または神経膠細胞(しんけいこうさいぼう)とよばれる。そのうち星状膠細胞は大型で多数の枝をもち、毛細血管と神経細胞の間にはさまって両者の間の物質交換に役立つ。稀突起膠細胞は軸索突起の周囲に髄鞘(ずいしょう)を形成する。小膠細胞は異物などを貪食する能力がある。シュワン細胞は末梢神経系の支持細胞で、軸索をいくつか束ねたり、軸索の周囲に髄鞘を作ったりする。また末梢神経内にある神経細胞体をとりまく外套細胞という支持細胞もある。稀突起膠細胞やシュワン細胞の作る髄鞘は軸索を節状に囲み、周囲から絶縁する。髄鞘をもつ軸索突起は有髄神経線維とよばれる。有髄神経では、髄鞘の隙間を跳躍して興奮が伝わるので、伝導速度は無髄神経に比べて格段に速い。