DNA配列を解析して遺伝子情報を提供したり、その情報を利用して行うサービス業のこと。近年、遺伝子検査を有料で行う美容整形クリニックや健康食品会社、遺伝子検査を専門に行う民間会社などによるビジネスが急成長している。経済産業省の調べでは、2007年時点で年間9億円の市場規模があるとされている。検査項目は、太りやすさなど体質に関するものから、文系向き・理系向など知能や将来性、内向的・外交的といった性格にまでおよぶ。しかし一部業者の間では、検査結果の間違いや、契約不履行などのトラブルも発生している。このような状況に対し、日本人類遺伝学会は10年10月、専門家による第三者検証機関の創立や、法整備を求める見解案を作った。遺伝子情報の扱いには倫理的な配慮が必要であることから、すでに韓国やアメリカでは、遺伝子情報による差別を禁止する法律なども制定されている。