出生前診断の新しい方法の一つ。妊娠10週という早期に、母体の血液中に存在する胎児のDNAを測定し、主にダウン症の因子をもつ確率の判定を行う。従来の検査方法よりも、安全かつ高精度とされ、2012年9月には多くの医療機関で試験的に実施する計画が発表された。判定の精度は確率で示されるが、当初は99%の確率という高い精度が喧伝(けんでん)されたため、結果いかんで人工妊娠中絶の増加につながることが懸念された。しかしながら、この数値は胎児がダウン症の障害をもっていた場合に、陽性であると判定できる確率である。通常、出生前診断は障害の有無が不明な状況で検査を行うので、判定確率は50%程度となる。マスメディアによるセンセーショナルな報道が、問題を大きくしたことは否めない。