特殊な処理を施したヒトの卵子を、マイナス196度の液体窒素で凍らせて保存する技術。従来は、日本産科婦人科学会の指針によって、不妊治療目的の既婚者や、がん放射線治療などを受ける女性にのみ認可されてきた。しかし女性の晩婚化が進み、高齢出産が増加している背景を受け、2013年8月、日本生殖医学会は健康な未婚の成人女性についても認める指針案をまとめた。ただし、採卵年齢について、40歳以上は推奨できないとしている。生物学的には女性は30歳前半までに妊娠、出産することが望ましいとする説があり、こうした年齢制限は、女性のライフスタイルの尊重との関係で問題視されている。また、冷凍卵子は本人以外に使用できないことや、本人死亡時には廃棄することなどもあげている。