食中毒の代表的な原因菌。動物の腸管、生殖器、口腔などに常在し、家畜(牛、豚、鶏)やペットの排せつ物からも検出される。これらに汚染された水などから、人へと感染する。カンピロバクターの中で腸炎を起こすのは、カンピロバクター・ジェジュニ(campylobacter jejuni)であり、発熱、腹痛、下痢、血便を伴う胃腸炎症状が出現する。5歳以下の小児の発症頻度が高いが、2~5日で回復することが多い。食中毒の原因食品としては、鶏肉が多い。75℃程度で1分間以上の加熱処理により殺菌できるので、生食は避けるべきである。また、調理やその器具を介した汚染を除くために、食肉の取り扱い後は手洗いや洗浄、殺菌を徹底する必要がある。