がんの治療や事故などで眼や顔面の一部など欠損ができた部分に装着し、傷口を目立たなくするための補綴物(ほてつぶつ)。もともと頭頸部のものを呼んだが、現在は手足や乳房など、体の表面に装着する補装具もエピテーゼということが多い。プロテーゼと呼ばれることもあるが、人工骨や人工関節など体内で使用するものをプロテーゼと呼んで区別する傾向にある。素材の技術が進み、かなり実物に近いものが作製できるようになっているが、日本ではまだ一般化されておらず、保険適用にもなっていない。本来の機能が復活するわけではないが、見た目の回復により患者の精神的負担は大きく軽減するため、今後日本でも広まっていくものと思われる。