医療の質の向上を図るために、病院を始めとする医療機関の機能を学術的観点から中立的な立場で評価し、その結果明らかとなった問題点の改善を支援する第三者機関として1995年設立された財団法人。これまで個々の病院に任されてきた「医療の質の向上」を医療機関ごとに客観的に評価し、国民にわかる形で情報提供しようという取り組みである。その目的は、医療機関の機能の第三者評価を実施するとともに、医療機能の評価に関する調査・研究、医療関係者の研修などを通して、日本における医療機関が果たす機能の一層の充実・向上のための支援を行うことである。審査は事前に提出する書面審査と評価機構から委託されたサーベイヤー(評価調査者)による病院訪問調査があり、これらの審査結果をもとに医療機能評価機構の評価部会と評価委員会で最終審査を行い、医療の質が一定の水準を満たしていると判断された病院には認定証が交付される。評価を受ける施設は審査手数料を負担する。日本医療機能評価機構は、病院機能評価および認定証発行について病院のランク付けを行うものではないとしているが、2002年4月からの医療法改訂に伴う医療機関における広告規制緩和では医療機能評価の結果、認定を受けた旨を広告可能としており、今後、病院選別のための判断材料としての利用増加が予想されている。