救急要請があった際に、医師や看護師を乗せて現場に急行し、治療を行いながら救急搬送ができる専用のヘリコプターのこと。患者の迅速な搬送ができるだけでなく、医師や医療機材を搭載していることにより移動中にも治療を行えることが最大のメリットである。年間数億円と運航コストは高いものの、離島や過疎地など救急車がすぐにたどり着けない地域では非常に有効な救助活動となっており、平時のみならず災害時の医療救助活動にも活用されている。日本では2001年よりドクターヘリ導入促進事業が始まっており、07年にはいわゆる「ドクターヘリ法」が成立、全国配備への足がかりができたが、医師の確保や財政的な負担がネックとなり、十分な体制が整えられていないのが現状である。