世の中に氾濫する様々な医療記事を評価・格付けすることで、読者が記事の信頼性を知るための手助けをする専門家のこと。医療や健康に関する記事は、読者の関心が高くメディアにもよく取り上げられるが、常にその内容が正しいとは限らない。場合によっては読者が間違った情報に振り回されて正しい判断ができないばかりか、健康を害する可能性もある。実際に、抗うつ薬の副作用がセンセーショナルに報道された結果、治療を要する患者が内服を怖がるようになったり、捏造データを根拠に「納豆にダイエット効果がある」と報道されたことがきっかけで、納豆の売り上げが急増するといった問題が起きている。欧米では、メディアドクターがこのような報道を評価し、適切かどうか検討することで、情報の正しい理解をサポートする仕組みが試みられている。まだ日本では十分な認知が得られていないが、医療の高度化・複雑化が進み、ますます医療情報の真偽が分かりにくくなっている現在、今後の発展が期待される。