航空機動衛生隊は、地震災害などの緊急事態で多数の重症患者が発生した場合に、航空自衛隊の航空機を使用して、高度な医療が可能な遠方の病院に速やかに搬送し、患者の救命率向上を図ることを目的とした部隊である。1995年の阪神・淡路大震災で、早期に適切な医療処置が施されていれば助かったとされる犠牲者が多数いたことなどを教訓に、2006年10月に結成された。航空自衛隊のC130輸送機に、機動衛生ユニットと呼ばれる、超音波診断装置や人工呼吸器など、集中治療室並みの医療機器を備えたコンテナを搭載して、高度な救命治療の実施を可能としている。