いわゆる「難病」とされている疾患の中で、治療上、または治療に向けた医学研究上で、行政の特別な対策が必要であると指定された疾患をいう。選定条件として、(1)原因不明、(2)治療方法が未確立、(3)慢性化し社会復帰が極度に困難、(4)慢性化し介護等による家庭の経済的・精神的負担が大きいこと、(5)希少疾患であること、が挙げられる。指定された疾患は、難治性疾患克服研究事業として研究班が設置され、原因究明、治療法確立に向けた研究の対象となる。さらに特定疾患治療研究事業に指定された疾患は、医療費の一部が公費助成の対象となる。2008年度現在、難治性疾患克服研究事業として123疾患が指定されており、うち45疾患は特定疾患治療研究事業の対象とされている。09年度から新たに7疾患が前者に加わる。また、国が指定した疾患以外の難病については、09年度から研究班を公募し、研究費を助成することが決定し、ようやく実態把握に向けた第一歩を踏み出した。