加齢によって、網膜の中心にある黄斑部が破壊され、視力低下を起こす病気。黄斑部に出血やむくみを生じる滲出型と、黄斑部が薄くなっていく萎縮型に分類される。日本人には滲出型が多く、失明原因の上位に位置する。ちなみに、滲出型・萎縮型ともに多いアメリカでは、失明原因のトップとなっている。初期症状は、視野の中心部が暗く見えにくくなる、ゆがんで見える、眼鏡では矯正されない視力低下が起こる、など。片方の眼から発症することが多いため、気づきにくいことがあるので、注意が肝要である。診断には、眼科医による眼底検査など、専門的検査が必要である。少し前までは治療が困難だったが、最近では光線力学的療法と呼ばれる、レーザーを使った治療法が開発され、普及している。その補助として、いくつかの薬物治療もある。また、とくに萎縮型では、抗酸化のビタミン剤による予防的効果が報告されている。