救急患者の搬送先が決まらず、たらい回し(受け入れ不能)になるのを防ぐため、東京都が策定したシステム、またはその役割を担う医療施設。2009年度から東京ルールという名称でスタートさせた、病院間で受け入れ先を探す救急医療体制の中核に位置づけられている。具体的には都内を12地域に分け、重症患者を扱うことができる二次救急病院から1地域ごとに2病院を地域救急センターとして指定。救急車の救急隊員が、受け入れ病院探しに難航した場合に、最寄りのセンターが業務を代行し、担当地域の病院と連絡を取り合って受け入れ先を見つける。それでも難航した場合は、東京消防庁が中心となって、他の地域救急センターとも連携して行動する。東京都では年間救急搬送数が60万件あるが、その6%が搬送困難となっていたため、このような試みを開始した。東京ルールでは、(1)救急患者の迅速な受け入れ、(2)トリアージの実施、(3)都民の理解と参画、といった3本柱を掲げている。