大災害などにより、住民に重大な健康危機が発生した際に、健康危機管理に必要な情報収集・分析や全体調整などにあたるチーム。専門的研修・訓練を受けた都道府県および指定都市の職員によって組織されている。東日本大震災では全国から支援があったものの受援側の自治体が被災して指揮調整部門が機能不全に陥ったことなどから、限られた支援資源の有効活用や適性分配ができないといった課題を認めた。その経験から作られたのがこの災害時健康危機管理支援チームである。被災都道府県などに派遣され、本庁ならびに保健所に設置される健康危機管理組織の長による指揮調整機能などを補佐する。チームは登録された公衆衛生医師や保健師、業務調整員などの職員によって構成され、1班あたり5名程度となっている。被災地において防ぎ得た死と、二次的な健康被害を最小化することを第一の目的としている。