精子と卵子とを人工的に結合させることをいい、一般的には精液(精子を含む)を人工的に女性の性管(膣、子宮頸部、子宮腔など)へ注入する。普通の性交による自然受精とは異なり、第三者(医師)により人工的に輸精する。男性側に乏精子症、無精子症、精子無力症などの異常がある場合に行われる。不妊治療の生殖補助医療(ART assisted reproductive technology)として一般的に実施されている。夫の精液を用いる配偶者間人工授精(AIH artificial insemination by husband)と、夫以外の男性の精液を用いる非配偶者間人工授精(AID-by donor)がある。AIDは学会などの倫理的検討を十分には経ないまま約1万人が誕生していたが、1997年5月に日本産科婦人科学会が医療行為と認めた。