厚生労働省は2005年5月に日本脳炎ワクチンの積極的勧奨を一時中止し、さらに同年7月29日に日本脳炎予防接種の3期(14歳以上16歳未満)を廃止した。見直しの契機は、04年7月に接種を受けた中学生が急性散在性脳脊髄炎になり、重篤な後遺症を残したことである。安全性の高いワクチンが開発された時点で接種の勧奨を再開する予定だが、その開発が遅れ、再開は09年以降になる見通しである。「希望者には公費負担での接種を継続する」との方針であり、接種対象年齢を過ぎた接種には公費負担を受けられなくなる可能性がある。