2当量のフェノールと、1当量のアセトンの反応によって合成される化学物質。主にポリカーボネート、エポキシ樹脂と呼ばれるプラスチックの原料となり、透明で、軽く、割れにくい、変形しにくいなどの性質を持つ製品が作れる。そのため、2003年には世界中で200万トンが製造された。哺乳瓶や乳幼児用プラスチック食器といった、育児用品にも広く使われている。しかし最近、製品から溶出したビスフェノールAが体内に入ると、内分泌系への影響の可能性が懸念されている。厚生労働省は「成人への影響は現時点では確認できない」としながらも、公衆衛生上の見地から、ビスフェノールAの摂取をできるだけ減らすことが適当とのコメントを08年7月8日に報道発表した。さらに同日に「ビスフェノールAについてのQ&A」が公表された。