妊産婦に食生活の組み立て方を示し、食生活の重要性を妊娠前から再認識させるため、厚生労働省が発表した食生活指針。近年、若い女性に食事の偏りや低体重(やせ)の者の割合が増加し、妊娠期および授乳期においても、母子の健康の確保のために適切な食習慣の確立を図ることが極めて重要になったことが背景にある。内容的には「日本人の食事摂取基準(2005年版)」および「食事バランスガイド」を基本として、妊婦の食事の望ましい組み合わせや、量についてわかりやすく説明している。同時に、妊婦の適切な体重増加量が確保されるよう、「妊娠期の至適体重増加チャート」でその目安を示している。また、神経管閉鎖障害の発症リスクを低減させる葉酸摂取の推奨や、有害な水銀の蓄積が多い大型魚の過剰摂取への注意喚起、喫煙と飲酒の害などの情報も掲載されている。