月経が遅れている女性について、尿中のヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)に対する反応を調べ、妊娠しているかどうかを知るための補助的検査である。妊娠すると体内で hCGというホルモンが作られ、尿中から排せつされる。家庭で簡単に使える市販検査キットと、医療機関での検査は同じ仕組みであるが、検出感度のしきい値の設定が異なる場合がある。早期診断用ほど、しきい値が低めで感度がよい。検査に適した時期には個人差があるが、早期診断薬なら生理予定日、通常診断薬であれば生理予定日の1週間後、もしくは推定排卵日が勧められている。仮に妊娠していた場合、生理予定日頃は、すでに妊娠4週目に入っている。もう胎児は器官が形成され始めていて、外からの影響を最も受けやすい時期でもある。絨毛がんや不妊治療のため、hCG製剤の投与を受けた場合などは検査で偽陽性を示す。また、早すぎる検査や、胎児の発育が止まったり、死亡した場合などは偽陰性を示す。陽性反応が出たら、なるべく早く医師の確定診断を受ける。最終的な妊娠の確定診断は、医師が触診や超音波検査などから総合的に行うものであり、妊娠診断薬の結果だけで自己判断してはならない。