子どもの死因登録検証制度のこと。予防可能な子どもの死亡を減らすため、さまざまな情報をもとに、多職種専門家が連携して系統的に死因調査を行い、効果的な予防策と介入を目的として行う。日本は乳児死亡率が世界最低水準であるのに、1~4歳児の死亡率が他の先進国と比較して高いことは問題である。その理由として小児救急医療体制、すなわち小児重症患者の搬送、および受け入れ体制の遅れ、新生児期に救命された重症児が幼児死亡となっている可能性、外傷による死亡率の高さと肺炎による死亡の多さが指摘されている。そこで2012年、日本小児科学会などがパイロットスタディーとして、東京都内全域で発生した、新生児を含む0~4歳の全死亡症例の対象者の基本情報、救急搬送にまつわる状況、蘇生、治療内容、終末期医療、剖検について調査した。海外では、チャイルドデスレビューによる成果が上がっているので、日本でも子どもの死亡を防止する対応策の構築に役立つことが期待される。