日本のスポーツの国際競技力向上を目的に、2001年に東京都北区に設置された、スポーツ科学と医学の研究機関。1981年に設立された、オーストラリア国立スポーツ研究所がモデルといわれる。周辺にはナショナルトレーニングセンター、国立西が丘サッカー場(味の素フィールド西が丘」)、研究施設、トレーニング施設、サービス施設などが集約されている。組織的には、日本スポーツ振興センターの組織下におかれ、スポーツ科学研究部、スポーツ医学研究部、スポーツ情報研究部、運営部からなる。スポーツ振興基本計画の政策目標を達成するために、各種のスポーツ競技団体やスポーツ研究機関などと連携して、トップレベルのアスリートの支援を行っている。いまやスポーツは、最先端のサイエンスに支えられている。筋力トレーニングやメンタルトレーニングはスポーツ医学、シューズや水着などの素材はスポーツ科学の成果が競技成績を左右する。ソウル、アトランタ、バルセロナ、シドニーの五輪4大会で15個だった金メダルが、2004年のアテネ五輪では一気に16個も獲得できたのは、本センターを創設した成果といわれている。利用は、基本的には日本オリンピック委員会(JOC)、およびJOCに加盟する競技団体に限られるが、一部施設は外国人を除いて一般にも開放している。