インターネットにおいて想定されるセキュリティー上の脅威は次の4つがある。(1)内容の漏洩(ろうえい)、(2)内容の改竄(かいざん)、(3)なりすまし、(4)否認。
「漏洩」は、インターネット中を流れる情報をのぞき見ることで、パスワードやクレジットカードの番号を盗んだりする行為である。これに対しては暗号化の技術が有効である。「内容の改竄」は、インターネット上を流れる情報を書き換えてしまう行為。これによりうその情報が流布されてしまうが、暗号化や電子署名といった技術が有効となる。「なりすまし」は、他人のフリをすること、逆に「否認」は自分が行ったのではないように見せかけることである。これらは、いやがらせメールやメール爆弾、DoS攻撃といったものが考えられる。「なりすまし」については、電子署名などの技術を用いた対策が有効であり、「否認」については現在のところデジタル署名や認証機関による発信・送達証明書を発行するなど、事後にその利用事実を否認することができないような技術および運用上の対策が講じられてきている。