プロセッサーの高速化に伴い、非常に高い周波数の信号も自由に扱えるようになってきた。それにともなって、従来専用回路で実現されていた無線信号処理回路をソフトウエアで実現することが可能となってきた。これがソフトウエア無線である。ソフトウエア無線では電波を送受信する部分のみ専用回路で構成し、同調、変調・復調といった残りの処理を、デジタル化された信号処理で実現している。ソフトウエア無線では、ソフトウエアを交換するだけでさまざまな無線形式に対応可能であり、従来では困難であった複数の無線技術への動的な対応が可能となる。例えば、無線LANと携帯電話通信インターフェースを一つのハードウエアで実現することが可能となる。