P2Pのシステムが提供する機能は、技術的な観点から見ると次世代の情報システムを構成する技術要素であり、非常にユニークな試みとして評価されるべきである。しかし、これらのシステムを用いて交換される情報のほとんどが、MP3による音楽データファイルなど著作権の観点から問題があると考えられるものであり、社会的側面での影響も多い。これらの問題は、法廷の場などで争われているが、重要なことは技術の問題とそれを利用する人間のモラルや意識の問題は切り離して考えられるべきであるということである。一方で、権利保護の仕組みや情報流通の制御の仕組みなど技術的な課題があることも事実であり、そうした技術の開発が急がれる。