1988年にアメリカで起きた「インターネット・ワーム事件」を契機に、インターネットにおいてもセキュリティーに対する対策の必然性が認識され、この事件の追跡を行ったメンバーを中心に、DARPA(Defense Advanced Research Project Agency アメリカ国防総省高等研究計画局)によって組織された。Coordination Centerという名前が示す通り、トラブルが発生した際に個別の案件について対応していくのではなく、情報の収集と公開、セキュリティー対策の立て方などの指針の提示、などを目的としている。オペレーティングシステムなどのソフトウエアが持つセキュリティー・ホール(セキュリティー上の穴、抜け道)情報とそれに対する対策など、インターネットのセキュリティーに関する情報の公開を行っている。また、日本では同様の活動をする組織としてコンピューター緊急対応センター(JPCERT/CC)が96年に設置されている(http://www.jpcert.or.jp/)。インターネットに対する不正なアクセスと思われる形跡を発見した場合には、JPCERT/CCへ連絡をするとともに、侵入されたマシンに必要な対策がなされているか否かを確認しておくべきであろう。