太陽光発電や風力発電等の小規模発電施設が多数設置されるに伴い、電力の生成と消費の流れが大きく変化してきている。また、家庭やオフィス等への蓄電池の配備、電気自動車(EV)やプラグイン・ハイブリッドカー(PHV)に装備されている蓄電池の活用等も進められている。これは従来、原子力発電所や火力発電所等の大規模発電施設から工場や商業施設・家庭等へという電力の生成と消費の流れであったものが、電力の生成施設が多数になり、それらと消費施設との間の電力の流れを調整する必然性が生じてきたことによる。その結果として、電力の生成と消費に関する情報を相互に交換し、スムーズな電力の流通を可能とするシステムの構築が必要となってきている。このシステムをスマートグリッドシステムと呼ぶ。現在、システムで交換される情報の通信規格としては、IEEE(アメリカ電気電子技術者協会)におけるIEEE1888(UGCCNet ; Ubiquitous Green Community Control Network)が国際標準となっている。これによって電力の生成、蓄積、消費に関する情報交換を行うシステムの構築が可能となる。