インターネット上で流通する情報を保護するための技術の一つ。オープンSSLの運営団体「オープンSSLプロジェクト」(https://www.openssl.org/)により、設計情報が公開のオープンソースで開発・維持されているソフトウエアであり、基本的な暗号化関数と様々なユーティリティ関数をC言語などで実装している。オープンSSLを用いることで、データや通信路を情報送信時に暗号化、受信時に復号化するため、通信途中の第三者はデータの内容を解読できなくなる。ネットショッピングやオンラインバンキングなどの普及に伴い、インターネットの信頼性を支える技術として、グーグルやフェイスブック、アマゾン・ドット・コムなど、主要なサービスを始め非常に広範囲で利用されている。ところが2014年4月7日、オープンSSLプロジェクトよりプログラムの欠陥が発表された。12年に配布されたSSL通信を途切れないようにする新機能「ハートビート拡張」のメモリーの扱いに関する欠陥(バグ)であったため、「ハートブリード(Heartbleed 心臓出血)」とも呼ばれる。オープンSSLがネット上の取引やサービスに非常に広範囲に利用されている上、データが盗まれた痕跡が残らず情報が抜き取られても分からないという深刻な問題だった。