オセロは日本で1973年に発明されたゲームで、ルールの単純性と戦略の複雑さなどによって日本だけでなく世界中に広まった。最強のコンピューター・オセロはドイツ人のブーロによって開発されたロジステロ(Logistello)である。このプログラムは、序盤は過去の棋譜を記憶した定石に従って打ち、終盤は残り26~28手の段階で最終局面まで読み切って、必ず最善手を打つことができる。中盤も非常に洗練された評価関数によって形勢判断を行う。97年8月に、アメリカのプリンストンで世界チャンピオンの村上健氏との間で6回戦を行い、ロジステロが6戦全勝で圧勝。強さとしては既にコンピューターが人間を超えている。人間のトップとコンピューターの対戦するタイミングが遅れたことは、関係者の間で「オセロの悲劇」と言われている。