二人のゲームをプレーするプログラムでは、ゲーム木と呼ばれるものを作ってそれを探索することで次の1手を決定する。最も上の節点を「根」と呼び、現在の自分の手番の局面を表している。そこから出ている「枝」は、それぞれ現在の局面で自分に可能な指し手を意味している。その枝の先の2段目の「節点」は、自分が1手指したあとの相手の手番の局面である。そこから出ている枝は、それぞれその局面で相手に可能な指し手である。
さらにその先の3段目の節点は2手先の自分の手番の局面というように、木は順々に深くなっていく。このように木をたどって、先の局面を読んでいくことを、先読みという。ゲーム木の一つの節点から何本の枝が出ているかを、分岐数と呼ぶ。可能な指し手の数のことである。分岐数が大きいゲームほど、ゲーム木が大きくなるので、コンピューターにはよい手を探索するのがむずかしくなる。