DNAの4種類の塩基(アデニン〈A〉、チミン〈T〉、グアニン〈G〉、シトシン〈C〉)を素子とした、現状とはまったく異なる生物的なコンピューター。バイオテクノロジーを使って試験管の中に解くべき問題をDNAの並びとして表現し、その試験管を振ることによって問題を解決する(解に相当するDNAの並びを得る)、というものである。実際にある問題がこの方法で解けることが示され、DNAにも計算ができるということになり、それまでの計算の概念を大きく変えた。しかも従来のコンピューターで非常に時間のかかっていた計算(たとえば計算量爆発問題)が生物的な反応として一瞬のうちに行われる。