アフォーダンスは知覚心理学者のギブソンが作った造語。アフォーダンスとは、環境が人間を含めた動物に提供する価値(あるいは価値のある情報)で、事物の物理的な性質ではないが、知覚者の主観が形作るものではない。川に一本の橋がかかっているとしよう。体重100kgの知覚者には「渡れない」というように、体重50kgの知覚者には「渡れる」と知覚されるなら、「渡れない」および「渡れる」という情報がアフォーダンスに相当する。アフォーダンスは環境の中に実在するものである。したがって、100kgの人間に「渡れない」ことをアフォードした情報も50kgの人間に「渡れる」ことをアフォードした情報も、知覚者の主観ではなく、橋の側に実在することになる。