原子核(nucleus)は陽子(proton)と中性子(neutron)の集合体で、陽子の個数が原子番号(atomic number)、両粒子の合計の個数が質量数(mass number)を表す。原子番号が等しい原子核は同じ元素(element)に属すが、中性子の個数が異なるものを同位体(同位元素またはアイソトープ isotope)と呼ぶ。ただし、陽子と中性子が適当な数ずつ組み合わさった原子核だけが安定で、他は崩壊して別の原子核に変わり、放射性同位体または放射性核種(radioactive nuclide)と呼ぶ。特定の放射性核種が半分に減るまでの時間をその核種の半減期(radioactive half-life)という。各放射性核種の単位重量当たりの放射能の強さを比放射能(specific activity)と呼ぶ。半減期の短い放射性核種は急速に崩壊するので比放射能が高いが、短時間になくなってしまう。逆に半減期が長い核種は、比放射能は低いが、なかなかなくならない。人類にとって危険な放射性核種は、その半減期が個人としての寿命や類としての寿命に近い。