通常、放射線と呼ぶものは、分子をイオン化(電子が過不足な状態)できるエネルギーを持った電離放射線のことであり、生命体に悪影響があることが原理的に確実なものである。一方、広義の放射線には、電気が流れる場所には必ず発生する電磁波があり、近年、電磁波によるがんの発生などが疑われるようになってきた。高圧送電線の周辺、携帯電話や放送用電波塔周辺、あるいは家庭電化製品、携帯電話の使用なども健康に影響を及ぼす可能性があり、現在世界的に精力的な調査が進められている。2007年6月には、世界保健機関(WHO)が「小児白血病症との関連が否定できない」として予防的に防護措置を取ることを求める「環境保健基準(EHC ; Environmental Health Criteria)」を公表した。