エアバスが開発した総2階建ての超大型旅客機で、2000年12月19日に正式に開発開始を決定し、初号機が05年4月27日に初飛行した。1階席、2階席ともに、2通路のワイドボディー構成で、国際線の3クラス編成で525席を設けられ、1万5371キロの航続性能を有する。この標準旅客型がA380-800で、将来的には胴体延長型のA380-900や、航続距離延長型、短距離路線向け型などの派生型の開発も考えられている。
標準型と同時に、貨物型A380-800Fの開発も行われたが、現在は作業が中断されている。エンジンは、ロールスロイス・トレント900とエンジン・アライアンスGP7200から選択でき、トレント900装備型は、06年12月12日に型式証明を取得した。なお、それ以前から製造上の問題で生産が遅れ、引き渡しは07年10月に開始、同月25日からシンガポール航空により実用運航を開始した。GP7200装備型も、07年12月14日に型式証明を取得、08年7月28日にエミレーツ航空に引き渡されて、8月1日に路線就航を開始した。15年12月31日までに319機を確定受注しており、日本でもスカイマークが6機を確定発注していたが、同社の経営破綻によりキャンセルとなった。他方、16年に全日本空輸が3機を発注した。16年6月には、A380プラスと呼ぶ改良型の評価作業を行っていることが発表された。このタイプでは、新設計で従来よりも大型のウイングレットが使われ、空力抵抗の減少により従来のA380よりも燃費が4%改善されるという。17年末の時点で、このA380プラスへの発注はない。