2001年度から開発が開始された、海上自衛隊のP-3C哨戒機の後継となる国内開発機。開発経費などを抑制するため、航空自衛隊の次期輸送機(C-X)との共通性を高めて、2機種を同時開発することにしたもの。次期哨戒機(P-X)の名称で開発作業が始められたが、07年9月28日に試作機が初飛行したことでこの試作機をXP-1と命名、併せて量産型はP-1と呼ばれることになった。
エンジンはIHIが開発したF7-10小型ターボファン4発で、哨戒用などの任務器材は国内開発されている。センサーとしてはソノブイを装備し、その投下口が後部胴体下面にあり、他にも磁気探知装置(MAD)、逆合成開口機能の付いたフェイズド・アレイ・レーダー、前方監視赤外線装置、電子支援手段装置などを備える。飛行操縦装置には、光ファイバーを使ったフライ・バイ・ライトを採用しているが、これは搭載電子機器との電磁干渉を防ぐためである。試作機による飛行試験の後、13年3月から部隊配備が開始された。また、08年度予算から量産型の調達を開始している。装備予定機数は70機程度。15年度予算における機体単価は175億2000万円。