燃料の燃焼によって発生した高温・高圧の燃焼ガスでタービンを回し、その回転運動を推進に利用したり、あるいは燃焼ガスを後方に噴出することで推進を行うエンジンをタービン・エンジン(turbine engine)といい、そのなかで噴出ガスを推進に利用しているものをジェット・エンジン(jet engine)という。
このジェット・エンジンのうち、タービン軸出力のすべてを圧縮器の駆動に使い、エンジンの出す推力の100%が排気でまかなわれているのがターボジェット・エンジンである。極めて高速の排気ガスを噴出して推進力を得るために、高速飛行には適しているが、亜音速飛行(subsonic speed マッハ1未満の、音速より遅い速度)では燃費効率や推進効率に劣り、燃費が悪く、排気物質の量も多く、そして騒音が大きいことからジェット旅客機のエンジンとしては使われなくなり、現在では旧式機の一部が装備しているだけである。