有視界気象状態を満たさない悪天候を計器気象状態といい、この気象状態の場合は計器飛行方式(IFR)により飛行しなければならない。大型の旅客機は、航空交通管制の必要性から、基本的にIFRで飛行を行っている。IFRでは、出発から到着まで管制承認(クリアランス)を受けることが必要で、各種の指示を管制官から受ける。
またIFRを行うためには、航空機には必要な計器類が装備されていなくてはならず、またパイロットもIFRの資格を有している必要がある。IFRで高度2万9000フィートまでは東行きは1000フィート単位の奇数高度、西行きは偶数高度を飛行し、2万9000フィート以上ではIFRは西行きが2万9000フィートから、東行きが3万1000フィートからそれぞれ2000フィートずつの間隔をとって飛行していたが、世界的にこちらの間隔も1000フィートになり始めており、国土交通省でも航空交通量の増加に対応するため、2005年9月から東西の間隔を2000フィートから1000フィートに詰めている。