旅客機に搭載されている、飛行データ記録装置とコクピット音声記録装置の総称。実際には発見しやすいよう、オレンジ色の箱になっている。大きな衝撃を受けない部分(通常は垂直尾翼付け根付近の胴体内)に付けられており、大きな衝撃荷重や火炎などの高温にも耐えられる。事故が発生した場合、これらを解析することによって事故原因を究明することが可能となる。
今日ではともにデジタル化されていて、デジタル式飛行データ記録装置(DFDR ; digital flight data recorder)は60~120種類程度のデータを記録し、記録媒体をICメモリーにしたソリッド・ステート飛行データ記録装置(SSFDR)では、最大で25時間を記録することができる。コクピット音声記録装置(CVR ; cockpit voice recorder)は、30分のエンドレス・テープによりCVRが停止する前の30分間だけを録音するものが一般的だったが、最近では記録媒体を同じくICメモリーに変更して、最後の120分間を録音できるようにしたものが実用化されている。