カナダの航空機メーカー、ボンバルディアが2008年7月に開発を正式に決定した新ジェット旅客機。110席級のCS100と130席級のCS300でファミリーを構成する。CS100、CS300ともに重量の違いによって、航続距離4074キロ型と5463キロ型が開発されることになっている。エアバスA318/A319やボーイング737-600などと同等の性能を備えており、これまでは地域ジェット旅客機のみを製造していたボンバルディアが、2大メーカーが占有しているマーケットに参入することになる。
機体構造の約42%に先進の軽量複合材料を使用し、またエンジンにはプラット&ホイットニーが開発中のギアード・ターボファン(GTF)であるピュアパワーPW1000Gを使用、これにより燃料消費を従来の同級機よりも20%程度低減できるとしている。飛行操縦装置はコンピューター制御によるフライ・バイ・ワイヤで、サイドスティック操縦桿を使った操縦室を備える。開発はCS100から行われていて、CS100の初号機は2013年9月16日に初飛行した。CS300の初号機が初飛行したのは、15年2月27日であった。路線就航の開始は、CS100が16年7月15日、CS300が16年12月14日。17年10月16日にはエアバスが、ボンバルディアとパートナーシップを締結、Cシリーズの製造・販売を担う事業会社CSALPに出資(株式50.01%)し、プログラムの過半数のシェアを取得したと発表した。ボンバルディアは株式約31%、ケベック州投資公社が約19%の株式を保持。これによりCシリーズは、エアバスの製品群に加わることになった。